1 実力テスト・模試と定期テストとの違い
前回は、国語の定期テストで点数を取る方法について触れました。今回は、「実力テスト・模試と定期テストの勉強の違い」について書きたいと思います。
まず、分かりやすい違いといえば、定期テストと実力テスト・模試とでは、「出題範囲」が違います。定期テストでは、1・2カ月という短期間での試験範囲ですが、実力テスト・模試は、小学生の頃から積み重ねてきたものすべてが範囲となります。しかも、応用問題も含めて出題されるので、同じ対策をしていては点数は取れません。
また、「学校で読んだことのある文章」か「初めて読む文章」かの違いもあります。もちろん、定期テストの場合は「読んだことのある」文章ですし、実力テスト・模試は「初めて読む」文章から出題されます。「読んだことのある」定期テストの勉強は、前回お伝えした通り、大切なポイントは先生が説明してくれているので、ノートの内容を覚えてしまえばよかったのでした。これに対し、実力テスト・模試の「初めて読む文章」では、そうはいきません。誰にも教えてもらわず初めて読むために、大切なポイントを自分で探し出す必要があります。この大切なポイントを外してしまうと、思うような点数が取れないということになってしまいます。
2 実力テスト・模試の勉強方法(文章読解)
実力テスト・模試では、学校で習う文章は出題されないので、勉強をする際、教科書を読むというのはあまり効果的ではありません。普段から教科書以外で様々な文章を読み、問題に触れておく必要があります。学校で習う内容は基礎として考え、大切なポイントを逃さない読み方を身につけましょう。そして、学校で習った同じジャンル(小説なら小説、説明文なら説明文)を、参考書または問題集を使用し、解いてみるのです。
国語には勉強法がないと言われますが、数学の公式と同じように、読解のルールというものが存在します。そのルールを知り、使えるようにすれば、国語を安定して得点できる教科にすることができます。市販でも読解のルールを丁寧に教えてくれている参考書・問題集があります。それらを使い勉強することで、実力テスト・模試でも点数をアップさせることができるようになります。
そして、読解力をつけるために、忘れてはならないのが「語彙力(ことば力)」です。「熟語」はもちろん、「慣用句」「故事成語」「類義語や対義語」など、知っていればいるほど文章を読んだ時の理解度が違ってきます。さらに、作文を書く時にも差になって表れるので、日ごろから言葉には敏感になっておきましょう。
3 実力テスト・模試の勉強方法(漢字)
文章読解同様、漢字も範囲が広いとどう勉強したらいいか悩むと思います。教科書を最初から覚えるという手もありますが、これはあまりおススメできません。受験で出題される漢字を中心に編集された問題集を使って覚えたほうがいいでしょう。漢字を覚える際は英単語と同じで、ある時一気に覚えるのではなく、普段からコツコツ覚えていくのが効果的です。漢字は覚えておくと確実に点数が取れるものです。地道に頑張りましょう。
4 実力テスト・模試の勉強方法(古文・漢文)
古文・漢文についても、初見の文章が出ることが多いです。まずは、基本的な単語や文法、仮名遣いのルールをしっかりと覚えましょう。学校の教科書で出てきたものは絶対暗記です。そして、可能な限りいろいろな問題に当たってください。問題集は、解答に現代語訳が載っているものをおススメします(B5版で薄い問題集が市販されています。それらが量的にもおススメです)。そこで出てきた単語で、意味の知らないものがあった場合はノートにまとめるなどし、改めて覚える機会をつくりましょう。
以上、国語の実力テスト・模試対策は、効果が現れるまで少し時間がかかりますが、勉強法がないわけではありません。1週間に1度でもいいので、読解のルールに従い文章を読み、言葉に触れる機会を増やしていけば、必ずや大きな力になっていくはずです。