<C問題> 昨年よりやや難化
大問1 論説文 難
大問2 古典 やや難
大問3 漢字・語句 標準
大問4 論説文 難
大問5 作文 標準
大問構成は例年通り5題。難問の割合は全国最大級。問題用紙の中にある全ての部分から必要な情報を探し、使い、問題を解決する力を見る全国最高レベルの問題。
論説文の難しさは、文章に難解な語句が多い+文字数の多い記述+答えを探すべき範囲が広いことによる。語注がなく、初めて出会う難しい言葉であっても、問題文の中で推理、読み取ることが求められる。繰り返される表現は解答に関わる可能性が高く、空欄に入れる語句を探すヒントにもなるので、読みながらマークしておくとよい。記述の問題字数は、昨年100字程度であったものが、本年度は抜き出しも含めて約200字に増えた。さらに大問1の問2では、七十五字以上、九十五字以内という解答字数の問題が出題され難化を後押ししている。時間内での記述力が今後ますます必要とされる。
古典については、昨年まで2年間に渡って出題されていた漢文の返り点の出題がなくなった。古文に関しては例年通り和歌を含む問題が出題。本年度は和歌の解釈がより重要視される設問内容だった。知識はなくとも、古文や和歌を必要に応じてマークをしながら丁寧に詠み、その場で理解、推理して解く習慣をつけよう。
作文については資料読み取りを含む出題。読み手を説得させるために、「考え」+「根拠」という構造で文章を書くことが必要。あるテーマについて論ずる文章を、組み立て方に注意して練習するとともに、テーマに沿って考える練習も必要となる。
<B問題> 昨年並み
大問1 漢字・語彙 標準
大問2 論説文 標準
大問3 古典 標準
大問4 論説文 標準
大問5 作文 標準
大問構成は例年通り。数年前から知識問題が減少し、読解問題が増加している。また、記述問題の増加により、難化している。
論説文については、昨年は議論形式で書かれた文章だったが、本年度は通常の文章での出題となり、文章内容自体も読みやすいものだった。設問の多くは、本文の内容をまとめた文章の空欄を補充する形式。本文で繰り返される語、まとめの文章に出てくる語句などにマークしながら読むことが重要になってくる。
古典は昨年度、漢文の引用がみられたが、本年度は漢文の引用はみられなかった。古典は分かる部分から推理して解く、情報処理力が問われている。問題用紙の中にある情報をよく読み、解決方法を探す力を見られていると言える。
作文に関しては、資料から課題を読み取り、条件にしたがって論理的な文章を書くことが求められている。本年度は、図書室の利用について資料を読みとり、A・Bいずれかの取り組みを選択し、その理由を書く問題だった。昨年同様、配点は20点で全国最大。まずは自分の「考え」を書く。そして、その根拠として、資料から読み取れる問題点などを述べる練習を繰り返そう。